あなたは丁寧に撮影していますか?

建物や空間が完成した瞬間を、どのように記録するかご存知ですか?
その答えとなるのが“竣工写真”です。竣工写真とは、プロジェクトの完成度を示すだけでなく、建築の魅力や設計者の意図を伝える大切な役割を担っています。
本記事では「竣工写真とは何なのか?」という基本から、撮影のコツ、さらにはビジネスやプロモーションでの活用法までを分かりやすく解説。
建築に携わる方はもちろん、写真やデザインに興味をお持ちの方にも役立つ情報が盛りだくさんです。ぜひ最後までご覧ください。
- 竣工写真とは?どの定義と歴史
- 竣工写真が果たす重要な役割
- 竣工写真の活用シーン
- トレンドの変化と技術。デジタルの活用
- まとめと今後の展望
竣工写真とは? その定義と歴史
竣工写真(しゅんこうしゃしん)とは、建築物や空間の工事が完了した際に、その完成状態を記録するために撮影される公式な写真のことを指します。
単に「工事が終わった」という事実を示すだけでなく、設計者や施工者の意図が十分に反映された「完成形の姿」を視覚的に伝える重要な役割を担います。
建物の外観や内観、設備やディテールなどをバランス良く撮影し、施工や設計の成果を明確に示す「証拠」であると同時に、プロモーションやブランディングの素材としても活用されます。
歴史を振り返ると、竣工写真は当初「記録・証拠」としての意味合いが強く、公共事業や工事の進捗管理などに利用されてきました。
その後、建築文化の発展とともに「建築作品を広く紹介・評価するための最適な媒体」として地位を確立。やがてブランディングやプロモーションの強力な手段となり、今日ではデジタル技術の進化に伴い、その表現や活用の幅がますます広がっています。
一方で、証拠写真としての正確性や客観性を担保する意味では、建築文化のなかで「最終的な完成形の姿を示す」不可欠な存在として、今後も変わらず重視され続けるでしょう。
竣工写真が果たす重要な役割
■竣工写真は建築の完成度を示す証拠となる
*クライアントや施工業者にとっての確認・記録として
■竣工写真はブランディング・広報ツールとなる
*ウェブサイトやSNS、建築雑誌などへの掲載でプロジェクトをアピール
*新規顧客獲得の為の重要なツール
■竣工写真は設計者や施工者(工務店等)の技術力を示すポートフォリオとなる
*受注拡大や新規クライアント獲得に役立つ
*自社のホームページに掲載することにより信頼度を増す
竣工写真撮影のコツ
竣工写真のコツは
*基本は建物に対して真っすぐに撮影する
*逆光など、暗い写真はNG
*何を中心に撮影しているかを明確にする
*撮影場所をキレイに整理整頓する
*各部位では数か所を撮影しておく etc
この様なことが、効果的な竣工写真を生み出します。
当社では「スマホで撮る住宅建築写真撮影セミナー」も開催しておりますので、ご参考にして下さい。
竣工写真の活用シーン
竣工写真の活用には、
*施工実績の紹介ページやSNS
*ホームページ、Instagram、Pinterestなどでプロジェクトの成果をアピール
*新規顧客へのプレゼンテーション資料
*前後撮影のビフォー・アフター比較で説得力UP
等、様々なシーンが考えられます。特に不動産会社や工務店・リフォーム会社の方々には欠かせないツールとなっています。
トレンドの変化と技術。デジタルの活用
竣工写真は施工物件があれば、その都度キレイに、明るく、わかりやすく撮影しておくことが基本ですが、その他にも技術の進歩により、様々表現方法やPR方法があります。
*360度VRパノラマ撮影:ただの写真ではなく「その場にいる感覚」を提供
バーチャル見学体験の需要増加
*ドローン撮影:上空の視点から建物を見せるという非現実的映像の提供
*SNS映えの意識:ビジュアルで多くの人を惹きつけるための工夫
”いいね”等を獲得する為に、より綺麗により個性的に撮影する意識が
芽生える(結果いい写真に仕上がる)
まとめと今後の展望
竣工写真とは建築の「完成」を伝える最終的な記録であり、ブランディングやビジネスに大きく関わるツールです。適当に撮影しておくと、数年後後悔に繋がります。
自社で撮影する物件とプロに依頼する物件とを分けて、残すことをお勧めします。
(例:300万円以上の物件はプロ。それ以下は自社等)
今後の展望としてはデジタル技術の進歩とともに、竣工写真の表現方法はさらに多様化することでしょう。
竣工写真は今後も自社のアピールに欠かせない要素として、ますます重要視されるでしょう。